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バイオマスプラスチックはマテリアルリサイクルできるのか? その2

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バイオマスプラスチックはマテリアルリサイクルできるのか? その2

前回のブログでは、バイオマスプラスチックを用いたマテリアルリサイクルに初めて取り組むことになった背景についてご紹介しました。
今回は、その続きとなる試作・評価編をお届けします。

いよいよ試作へ

まずは、バイオマスプラスチックでの成形品を粉砕し、再度製品として成形してみました。

バイオマスプラスチック成形品の粉砕片

成形条件は若干の調整が必要になりましたが、大きな問題なく試作品を作り上げることができました。

試作品に見られた変化

今回の試作では、通常の原料にバイオマスプラスチック成形品の粉砕片を15%混合して成形を行いました。

外観の評価

完成した試作品を確認してみると、外観に若干の変化が見られました。
具体的には、元の材料と比較して表面の光沢感がやや落ち着いた印象になっています。
今回試作したのは、弊社オリジナル製品の「AS-70カップ用蓋CCI」です。

以下は、実際に再生材で成形した蓋のサンプル写真です。

実際に再生材で成形したAS-70カップ用蓋CCI

全体としては、想定よりも良好な仕上がりとなっており、再生材であることを考慮すると十分な品質レベルに達していると評価しています。

機能面の評価

外観にわずかな違いは見られたものの、重要な機能面についても確認を行いました。
評価項目としては、寸法精度・強度・剛性などを中心にチェックしましたが、いずれも実用上問題ない水準であることが確認できました。
通常の原料で成形したものと比較しても大差なく、十分に製品として機能することがわかりました。

今回の取り組みを通じて

今回の試作・評価を経て、バイオマスプラスチックでもマテリアルリサイクルが十分可能であることが確認できました。
今後、製品として展開する場合には、バイオマスマークの取得も視野に入れた計画を進めていきます。
生産に向けての今後の課題として、バイオマスプラスチック材の再生プロセスにおけるトレーサビリティーが必要になります。
特にコンタミネーション管理、リグラインドプロセス管理などになりますので、管理要件を確立し生産を実現してまいります。

アスカカンパニーでは、これからもバイオマスプラスチックのリサイクルに関する知見を深め、環境に配慮したモノづくりをさらに推進していきます。
今回得られた試作・評価結果をもとに、より多くの製品への展開を目指し、循環型社会の実現に貢献してまいります。
今後も新たな取り組みについて随時ご紹介していきますので、引き続きご期待ください。


Writer:パワー

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