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アスカカンパニーでは開発スピードを上げるために開発用モールドという金型を用いた開発を行っております。
今回はその開発用モールドでもラピッドモールドの製作についてクローズアップしご紹介致します。
開発用モールドは自社製品のASシリーズを対象に使用しておりますので、お客様製品の開発委託型のプロセスには未対応となっておりますのでご了承ください。
開発用モールドとは?
開発用モールドとは低コストかつ短期間で製品開発を行える簡易的な金型のことです。
実際の成形樹脂で成形することが可能で機能、質感などをお客様と共有した状態で早期提案することが可能となりスムーズな開発が行えます。
弊社では、共用のベース型を使用し製品部だけを入替ができる金型構造にしており、形状・大きさが異なる製品を短期間で成形することができます。
また、弊社の開発用モールドにはアジャイルモールド、ラピッドモールドの2種類がありこれらは製品の用途によって使い分けをしています。
アジャイルモールド
3Dプリンターで造形した金型製品部を使用したもの。実際の成形樹脂による成形が可能。
製作期間は約5日~2週間
ラピッドモールド
金属製の金型製品部を使用したもの。実際の成形金型に近く、ある程度までの製品の評価が可能。
製作期間は約2週間~1ヵ月
金属製金型 ラピッドモールド
ラピッドモールドのメリットは製品表面状態と寸法が量産金型で成形した成形品に近い状態でサンプルが採取できます。
ラピッドモールド成形品の用途としては、寸法・機能評価やお客様でのラインでテストをする事を目的としています。

ラピッドモールド成形品AS5スパウト・キャップ

AS5スパウトの金型

AS5キャップの金型
ラピッドモールドの加工に使用する機器
特性に応じて機械の使い分け、スピーディで最適な加工を行っています。
マシニング加工
マシニング加工は、マシニングセンタという削り・穴あけなどの複雑な切削加工を連続で行える機器を用いた加工です。
対象を固定し、刃物側を回転させて加工する方法です。
主にモールドベースや製品部の加工、放電加工の電極製作を行います。

加工された金型

マシニングセンタ
放電加工(型彫り放電)
マシニングセンタで加工出来ない鋼材や形状、同じ形状が複数個必要な場合は放電加工機を用いた加工を行います。
放電加工機は必要な形状に合わせた銅の電極を用い、アーク放電によって生じる熱で金属を溶かして加工する機械です。

放電加工機(左)と電極(右)

加工中
旋盤加工(NC旋盤)
NC旋盤は、材料自体を回転させながら切削加工を行う加工方法です。
ネジコアやコアピンなど回転体の形状の加工に使用します。
これ以外にも汎用の工作機械を駆使し、開発用モールドの製作および製品開発に取り組んでいます。